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あえて難しい「ゲーム」で本物を学ぶ。消防士コース「ドローン操縦」コンテンツ開発の裏側

こどもが夢中になれる仕組み「ゲーミフィケーション」

キッザニア オンラインカレッジでは、こども達が楽しみながら職業や社会の仕組みを学べる無料のキャリア教育教材として、さまざまなコンテンツを配信しています。
今回は、公開以来多くのこども達が挑戦している人気のトレーニングコンテンツ、消防士コース「ドローン操縦」の知られざる開発の裏側と、そこに込められた思いを改めてご紹介します!

キッザニアでは、教育(Education)とエンターテインメント(Entertainment)を融合した「エデュテインメント」を提供していますが、本コンテンツにもその理念が息づいています。
一見すると単なるゲームに見えるかもしれませんが、これはこども達が夢中になって取り組む仕組みを利用した「ゲーミフィケーション」コンテンツです。そこには、「ごっこ遊び」では決して伝わらない、命を救う現場のリアリティが詰め込まれています。

■ 施設で学ぶ「消火・救急」、オンラインで学ぶ「救助」

キッザニアの施設では、消防車に乗って火を消す「消火」や、救急車で駆けつける「救急」の仕事を体験できます。そこでオンラインカレッジでは、消防のもう一つの重要な任務である「救助」に焦点を当てました。
施設での実体験とオンラインでの学びを掛け合わせることで、こども達は消防士の仕事をより立体的・総合的に理解することができます。

オンラインカレッジではのちに、119番通報を受け、火災や事故などの発生場所をすみやかに特定して、消防隊や救急隊に出動指令を出す仕事「指令管制員」のコンテンツも制作しました。これによってより消防士の仕事を深掘りすることができます。

消防の様々な仕事、消火、救急、救助、指令

■ 東京消防庁・即応対処部隊の活躍から生まれたコンテンツ

本コンテンツは、東京消防庁への取材協力を経て誕生しました。お話を伺ったのは、2021年の熱海市土石流災害など、過酷な現場に派遣された「即応対処部隊」の皆様です。 土石流災害の現場でも大活躍したドローンを使った救助活動をシミュレーションすることで、楽しみながらも災害現場の最前線を学べる教材が完成しました。

東京消防庁の即応対処部隊

即応対処部隊

■ 「難しすぎる」――開発チームの葛藤と、リアリティへの執念

このドローン操縦ゲームは、左右のボタン(実際のドローンの2本スティックを再現)を使って、上下前後左右にドローンを動かします。※実際の操作に近い感覚を体験いただくため、PC(マウス操作)ではなくスマートフォンでのプレイを推奨しています。

ドローンの操縦方法はチュートリアルがあるのでしっかりと学ぶことができます

チュートリアル画面

実は開発中、この操作性に対して「こどもには難しすぎる。平面移動だけに簡略化すべきだ」という声が上がりました。リアリティか、遊びやすさか。
議論の末、キッザニア こども議会のメンバーにテストプレイを依頼したところ、日常的にゲームに触れているこども達は、説明なしでも見事に立体的な空間を把握し、夢中になってステージをクリアしていきました。

「操縦が難しいのは、本物と同じだから」。キッザニアの体験がリアリティにこだわるように、本コンテンツも実際のドローン操縦士から「本物と同じ操縦感覚だ」と評価されるほどの本格的な仕様を貫く決断をしました。

■ ゲームのルールに込められた「命を守る」メッセージ

このコンテンツには、単なるゲームの枠を超えた「プロの視点」が組み込まれています。

  • 全員を見つけ出す使命感:各ステージには要救助者の数が示されており、一人残らず発見しなければクリアできません。
  • バッテリー残量=二次災害の防止:ゲーム内には時間制限としてバッテリー残量が表示されます。ドローンはバッテリーが切れると石のように墜落し、下に人がいれば大怪我に繋がります。「常に周囲の安全に配慮し、二次災害を防ぐ」という即応対処部隊の隊長の強い思いが反映されたシステムです。

画面上部のインジケーターで要救助者の人数とバッテリーの残量が分かります

画面上部に要救助者とバッテリー残量を表示

全9段階のレベルには、天候の変化や夜間、邪魔をする鳥などの障害が用意されています。失敗の悔しさを乗り越えてクリアした時の達成感は、こども達の自己肯定感を高め、災害や事故への意識を強くするきっかけになります。

■ 小学校の社会科授業(小3・小4)の生きた教材として

本コンテンツは、小学校の社会科の授業とも深くリンクしています。

  • 小学校3年生:消防署の働きや、地域の安全を守る人々の学習に。
  • 小学校4年生:自然災害から人々を守る活動の学習に。

「消防士の仕事」動画とセットで本トレーニングをご活用いただくことで、消防士の「想い」と「技術」の両面を学ぶことができます。学校での調べ学習や導入教材として、ご自由にご活用ください。

大人のみなさまへ:まずは実際にプレイしてみてください!

保護者や先生方におかれましては、こども達に勧める前に、ぜひ一度ご自身でプレイしてみてください。「ゲーム=遊び」というイメージが覆り、この記事でお伝えした「リアリティへのこだわり」と「ゲーミフィケーションの価値」を実感していただけるはずです。すでにプレイしたことがある方も、開発の背景を知った上でもう一度遊んでみると、また違った発見があるかもしれません。

トレーニング「ドローン操縦」